負担を抑えて資本金を増やしたい時には2つの方法がある!

会社の規模を大きくしたい場合、資本金を増やすという方法をとる経営者も多く見られます。

資本金は、取引先にとってもその会社の信用を知るための1つの参考になります。したがって、多くの顧客に信用のある会社と認めてもらえるように、増資をするという方も多いわけです。

ただ、資本金を増やすに当たっては、出来るだけ負担が発生しないような方法を考えたいという方も多いでしょう。このように負担を抑えて増資をする方法は、大きく分けて2つあります。

1つは剰余金などの利益を資本金に妥当する方法。もう1つは、不動産や車などを利用して増資をする方法です。

こういった資本金の増やし方であれば、慌てて現金を用意する必要はありませんので、負担は大分軽くなります。資本金を増やす時には、法務局への登記が必要になるため、登記費用や発生する税金についても調べておいた方が良いでしょう。

利益を資本金に充てる方法

この方法では、会社の利益を資本金に充当します。

会社の利益には一定の割合で税金が発生しますが、税金を引いた後に剰余金が出れば、そのお金を資本に充てることが可能です。

このように利益の一部を資本金に妥当する場合でも、会社の利益は利益として計上されるため、税金が安くなるといったことはありません。ただ、均等割で発生する税金については、節税出来る可能性が出てきます。

この均等割の税金は、資本金の金額によって納めるべき税額が変わるという特徴があります。

例えば、資本金1000万円までの会社の場合、かかってくる税金は1年につき7万円ほど。利益の一部を資本金に回したことで、万が一資本金の合計額が1000万円を超えたとしても、税金は増資前と同じ年額7万円となります。この場合、利益を資本金として振り替えているため、均等割の税金は変わりません。

車や不動産などで増資(現物出資)をする方法

現金が用意出来ない時でも、土地や建物、車などを現物出資するという形で、増資をすることが出来ます。

この現物出資では、相応の価値がある事務機器なども対象になります。

例えば、不動産や車に数百万円の価値がある場合、その分の金額を資本金に組み入れることが可能。身近にあるものを手軽に資本金として利用出来るのが、この方法のメリットです。

ただ、こういった現物出資では、不動産や車、事務機器などの価値を明確に把握するのが難しい場合があります。価格を算定する時には相場を参考にしますが、価値の変動が激しいと、なかなか正確な金額が掴めないことも考えられます。

また、現物出資の場合、新たに資本金を組み入れた金額に対して均等割の税金が発生します。したがって、現物出資で資本金が1000万円を超えた時には、税額は1000万円以下と同じ7万円ではありません。現金での増資と同様に、資本金の合計額が1000万円を超えれば税金が上がります。